前もって混合された造粒固化再生土と溶融スラグに、建設発生土、セメント等の固化材と水を混合したものであり、流動性に優れ、高い充填性を持った、埋め戻し材、裏コメ材、充填材として用いられる、新しい安定処理土です。
★言い換えれば、土のコンクリートまたは、土のモルタルと呼べるものです。
このPre-mixed Flow Earth(以下、PFEと言う)の最大の特徴は、PFEを造粒固化し、原材料として、再利用できることです。
従来、土工材料として再利用されにくく、不適当とされていた高含水比の粘性土やシルト分を多く含む第3種建設発生土、第4種建設発生土及び泥土(不良残土)が原材料として有効利用ができます。
高い流動性と充填性により緻密な施工が出来、固化材の持つ強度と、高い密度・粘着力により液状化しにくい。
単位固化材料が少なく、透水性が低く、粘着力が高いため、コンクリートやモルタルのように、セメント成分が溶出しにくい。再掘削が容易にできるため、修正や変更に臨機応変に対応できるとともに、PFE製造時にゴミ・ガラ・木片等の異物が除去できますので大変クリーンです。締固めが不要で、重機等もいらないため、周辺騒音・粉塵等が少なく、環境にやさしい工法です。
流動性・充填性が高くセルフレベリングにより、締固めが困難な狭小空間や、形状が複雑な形状の箇所への緻密な施工が可能です。
PFEの高い流動性・充填性により、締固め・転圧機会が不要で、施工の大幅な省力化が可能です。また、コンクリートやモルタルに比べ、水和熱が低く収縮が少なく、材料費も抑えることが可能です。
国土交通省の管理基準値では、一軸圧縮強さを材齡7日で20N/㎝2と規定しているため、容易に再掘削ができます。
現場プラントにも対応していますので、現場での処理も可能です。
固化材が水和反応し、強度発現までに時間が必要になります。そのため養生に数日かかります。
現場までの距離、時間、条件にもよるのでご相談ください。埋め戻し材(RCor再生盛土)< PFE < コンクリートの順に材料費が少しずつ変化します。※しかし、建設発生土の種類、施工条件等によっては、トータルで工事費を抑えることも可能になります。
建設発生土 | PFE | コンクリートモルタル | |
---|---|---|---|
施工・コスト | |||
狭隘空間への施工 | 困難 | 容易 | 容易 |
複雑な形状への施工 | 困難 | 容易 | 容易 |
流し込み施工 | 不可能 | 容易 | 容易 |
締固め・転圧機械 | 必要 | 不要 | 不要 |
養生日数 | 不要 | 数日必要 | 数日必要 |
発生土の対応 | 第1・2種建設発生土のみ | 各種の発生土に対応 | 未対応 |
再掘削 | 可能 | 可能 | 2粉砕機械必要22 |
現場プラント | 可能 | 可能 | 不可能 |
透水性 | 非常にあり | 少ない | 僅少 |
一軸圧縮強度 | 条件により異なる | 調整可能 | 高すぎる |
導入し易さ | 簡単 | 普通 | 普通 |
材料費 | 安い | やや高い | やや高い |
コスト削減 | 従来通り | 可能性「大」 | 従来通り |
合理化 | 従来通り | 可能性「大」 | 従来通り |
環境への負荷 | |||
周辺環境への影響 | ない | あまりない | 固化剤成分溶出の恐れ |
大気汚染(排気ガス) | 施工機械によるもの | 運搬機械のみ | 運搬機械のみ |
液状化対策 | 地震等により液状化 | 液状化しにくい | 液状化しない |
建設発生土のリサイクル | 限界がある | 各種の発生土に対応 | 未対応 |
省エネ | 締固め・転圧機械 | 省エネに貢献 | 省エネに貢献 |
生産施設 | 要らない | 移動式にも対応 | 設置型 |
環境改善効果 | 小 | 大 | 小 |
将来への展望 | 小 | 大 | 小 |
品質管理試験 | 管理基準値 |
---|---|
フロー値 | 140mm以上 |
一軸圧縮強度 | 200~600kN/㎡(材齢28日) |
ブリーディング率 | 3.0%未満 |
PFE密度 | 1.4g/㎠以上 |
PFEの流動性は、“フロー値”、強さは“一軸圧縮強度”、分離抵抗性は“ブリーディング率”で規定されています。 国土交通省の管理基準値は、次の通りです。